【お知らせ】掌友会ニュースレター (Vol.1)

会員の皆様、掌友会会長の古川清裕です。日頃より本会の活動にご理解とご協力を賜り厚く御礼申し上げます。新型コロナウィルスの国内感染が確認されてから3年が経過しました。アフターコロナに向けた取り組みも始まり、5月には政府が感染症法分類を2類から5類に引き下げる方針を示しました。こうした状況の中、皆様におかれましては感染防止を徹底しながら、日々の臨床に取り組まれていることと拝察いたします。

さて、掌友会では2023年の新たな取り組みとして「会員限定のニュースレター」を配信することとなりました。セミナー講師としてご講演頂いた先生方からの最新情報や、鍼灸マッサージ業界を取り巻く現状など会員の皆様にお役立ていただける内容を定期的に配信する予定です。

初回のニュースレターは、当会でも初めてZoomによるセミナーをご担当頂いた島田力先生(講演テーマ:鍼灸師が分子栄養学を学ぶべき5つの理由)より、分子栄養学に関する最新情報が届きましたのでお知らせいたします。是非、日々の臨床活動にお役立ていただければ幸いです。

2023年3月吉日
掌友会事務局より

 


掌友会ニュースレター (Vol.1) 島田 力 先生

掌友会会員の皆さん、こんにちは。
第1回目の特別講演「鍼灸師が分子栄養学を学ぶべき5つの理由」を担当させていただいた島田 力です。
受講いただいた皆さん、ありがとうございました。

僕が「分子栄養学」に出会ったのは6年ほど前のことですが、この栄養療法は鍼灸と掛け合わせることでとても効果を実感できています。
その後、さらに臨床で鍼灸と併せて使った症例が増えているので、今日はそのなかの1例を紹介させてください。

先日、患者さんからLINEが来ました。内容はこんな感じです。
昨日、移植の妊娠判定だったのですが、妊娠していました!!
まだまだ安心は出来ませんが、とりあえずよかったです😊 とても嬉しいです✨
こういうご報告をもらうと、鍼灸師をやっていて良かったと心から感じます。

この患者さん、不妊治療を2020年1月(42歳)から開始し、体外受精は同年3月からで合計6回行ったとのこと。
なかなか結果が出なかったため、少し精神的にも疲れてしまってお休みしていたそうです。
当院の初診時は43歳、妊娠判明時は44歳で、本格的に鍼灸と分子栄養学を使ってから実質的には約6ヶ月のことでした。

「もうこれを最後にしようと思っています」
そう相談されたのが、2022年の春。
ご本人とじっくり話し合った結果、すぐに採卵しないで3ヶ月ほどしっかり栄養を摂って鍼灸で身体を整え、妊娠できる体づくりをしてから最後の体外受精にトライしようということになりました。

血液検査結果を徹底的に分析し、短期間なのでサプリも使って栄養状態を上げるための食事アドバイスをしました。もちろん鍼灸治療にも定期的に通っていただきました。なんといっても、鍼灸は骨盤腔内の血流を上げる効果もあるので、妊活には必須ですからね。

ところで、分子栄養学ではビタミンDの血中濃度で30ng/ml未満が「不足」、20未満が「欠乏症」といわれます。通常、妊娠するには最低30以上、理想としては50です。彼女の前回の血液検査数値は28だったんですが、採卵前の血液検査では50を超えるまでに高まっていました。
このときの東洋医学的な診察などを総合的に判断して、「これはいける!」と感じました。

満を持して採卵をしてもらいました。体外受精の平均採卵数は25歳で約10個、35歳で5個、40歳になると3個弱と言われるところを7個も取れて、医師も驚いていたとのことです。

ちょうどその頃、鍼灸治療の直後のほうが移植の成功率が高くなるという論文を見つけたこともあり、移植の前日に鍼灸治療を受けていただきました。
その結果「妊娠」!
思わずLINEの返信に「やったー」と書いてしましました(笑)

つい先日も鍼灸治療にいらっしゃって、現在16週で安定期に入っていて、医師からも「赤ちゃんは超元気です」と言われたと喜んでいました。
いまは胎児の栄養のことも考えて、妊娠の時期に応じた栄養アドバイスを行っています。

分子栄養学は、そのほかにも腰痛や膝痛などの整形外科疾患はもちろん、喘息、不眠など幅広い分野で効果が出ています。
こんなふうに、患者さんに根拠をもって栄養のアドバイスができると、鍼灸治療の効果をさらに底上げできると考えています。

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皆さんにまたお会いできる機会を楽しみにしています。

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