【お知らせ】新年のご挨拶と第2回古典セミナーの終了報告

新年のご挨拶と第2回古典セミナーの終了報告

会員の皆様、明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。

さて、掌友会では昨年よりWebを中心とした講演会やセミナーを企画・開催しておりますが、その一環として2021年12月26日(日)に第2回古典セミナーをZoomによるライブ配信にて開催いたしました。

講師は第1回古典セミナーに続き宮川浩也先生(日本内経医学会元会長、日本伝統鍼灸学会元副会長)にご担当頂きました。先生には長年に渡り東京衛生学園非常勤講師として臨床教育や学生指導にご尽力を賜っております。

今回のテーマは、『内経』はどのように「ツボ」を探していたのか!でした。
『黄帝内経』の「ツボ反応」を、宮川先生独自の視点により【1兪】、【2輸】、【3腧】、【4穴・絡・節】、【5寒・熱】、【6陥下】、【7拍動】、【8ツボを診る】に分類・解説され、「ツボを探す」ことの重要性を見直し、ツボを探す学問としての樹立が急務であるとおっしゃっていました。教育に携わる者として、宮川先生の思いを少しでも具現化できるよう取り組む必要性を再認識いたしました。

また、講義の導入部分では【学ぶ】とは何かについて『論語』衛霊公篇を引用しながら、「何も知らないのに、あれこれ考えても、むだ。教えてもらって、そのあとに、あれこれかんがえよう。」というメッセージを我々に投げかけてくれました。【晩学】についても、万歳楼袖彦著『灸治書』の中から「若きときの学問は、煙草のけふりとなれる人多し。晩学ならでは身に染(そま)ぬものなり。昔より晩学して名誉となりし人、王羲之をはじめ、和漢あげて算えがたし。」を紹介され、じっくり勉強して、みっちり身に付けようという、学ぶ姿勢についても教えていただきました。受講された会員の皆様も、今後の自己研鑽に活されることと思います。宮川先生にはこの場を借りて改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。

当会ではこれからも皆様のお役立てできる様々な企画を予定しております。学園で学び結ばれた同志が、お互いの発展と幅広い交友を保てるよう、皆様とともに協力しながら進んで参ります。

今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。

2022年1月7日
掌友会事務局 菅原之人

 


第三回セミナーは、2022年2月27日(日)を予定しております。
申し込み開始は、2月1日(火)を予定しており、第三回セミナーをお申し込みいただいた方を対象に、セミナー1週間前の2月21日(月)より、第一回セミナーおよび第二回セミナーのアーカイブ配信を開始予定です。


セミナーの様子


 

参加者の声

※掌友会事務局に届いたアンケートのご回答の中から一部をご紹介しています

参加者A

神奈川県
自分自身だけで古典を読むのはやはり難しいので解説して頂いたことで理解が深まりました。実したところを瀉すのではなく補す事でバランスが取れるということが面白かったです。いろんな知識が得られるのでこれからも参加したいです。


参加者A

東京都
古典の勉強はとてもおもしろく、先生が文章の間を読み解いて教えて下さる事は興味深いです。漢字が深い意味を持って教えて示してくれていることがよくわかりました。次回も楽しみに待っています。


参加者A

東京都
ツボの取り方をどうするかという原点に立ち返ることができるお話でした。悪い意味で慣れてしまって、だんだん深く考えないで臨床をやりがちなので、明日からまたじっくりツボのことを考えながら鍼をしたり灸をしたり手法を変えつつ患者さんと向き合いたいと思います。


参加者A

埼玉県
古典の内容をとてもわかりやすく解説してくださり、臨床への応用もできそうなイメージが持てました。なかなかふだん古典を読んでみようとならないのですが、今日のセミナーで引用されていた部分を手元にある素問・霊枢だけでも読むことにします。セミナー後の今なら読めそうです。ありがとうございました。第1回の分も含めてアーカイブ放送をしてくださりとてもありがたいです。


参加者B

神奈川県
観念的に、現代の臨床現場も、内経等古典といわれるものに根差していると教わりましたが、冒頭のアンケートの事例から、改めてその事を再認識できました。ありがとうございました。


参加者A

東京都
二千年前の古典でこれだけツボの情報が集約されていることに驚きました。臨床では、ツボの使い方と体の状態にあれこれ迷うので、今一度古典に立ち返ってヒントを得たいと思います。貴重な講義をありがとうございました。


参加者B

東京都
内容でなくZOOMの問題なのだが、時々音が途切れしまい、聴きずらかったり、意味のわからないことがある。

※事務局より
音声の途切れは、ご視聴者様のインターネット環境の問題かと思われます。後日、アーカイブ動画をご確認いただければと思います。


参加者B

千葉県
硬結部位や、穴を探す時に、実際に中々分からないのですが、先生方がどの様に感じている所を取っているのかなどを話して頂けたのは良かったです。兪、輸、の考え方や使い方の違いなどや、ツボの色々な考え方などを講義して頂いて大変良かったです。


参加者A

東京都
事前に前回のアーカイブ配信を再度観ることができ、また今回の資料も事前に拝見しておくことが出来るなど、当日の受講に当たって準備をしておくことができる親切な研修となっていて、大変ありがたく思いました。古典におけるツボの解釈を体系的に学ぶことが出来て大変勉強になりました。特に「輸」の意味については今後の臨床で自分としては意識を向けていきたいと思いました。


参加者B

神奈川県
一人では到底読み解けなかった内容を分かりやすくお話ししてくださり目から鱗でした。言葉の意義から考えるというのは大事なんだなと改めて実感しました。ありがとうございます。